2019年 | 世界遺産 春日大社で行われる「鹿の角きり」奈良公園の風物詩
奈良公園ではいろんな行事が行われています。
そのなかで、鹿にまつわる大きな行事が「鹿の角きり(しかのつのきり)」です。
鹿の角きりの起源は江戸時代にまでさかのぼり、そのころは奈良奉行所が角きりを仕切っていました。
目次
鹿の角きり | アクセス
鹿の角きりは、春日大社参道横にある鹿苑(ろくえん)で行われます。
住所 |
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〒630-8212 奈良県奈良市春日野町160-1 |
営業時間 |
9時 ~ 16時 |
休苑日 |
月曜日 ※鹿の角きり行事期間などの、 特別公開期間を除く ※年末年始を除く |
通常料金 |
無料 ※鹿苑公開協力金100円(任意) |
子鹿公開期間料金 |
※観覧料 大人300円 ※高校生以下は無料 ※期間:6月1日土曜日から30日日曜日 |
電話 |
0742-22-2388 |
2019年 | 鹿の角きり | 日程
2019年鹿の角きり日程 |
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10月12日(土) 10月13日(日) 10月14日(月/祝) |
開催場所 |
鹿苑(ろくえん) |
開催時間 |
12:00~15:00 ◆11:30開場 ◆最終入場14:30 [/th] [th]料金 |
◆大人1,000円 ◆子ども500円 ※中学生以上は大人料金です |
奈良公園の鹿は天然記念物です
奈良公園の鹿が、国の天然記念物であることは有名です。
鹿の数は、2019年現在、約1300頭が確認されています。
人のから鹿せんべいをもらって喜んでいますが、れっきとした野生動物です。
日本では野生動物による、農作物の被害がニュースになるほど問題になっています。
それなのに、奈良公園の鹿は天然記念物として保護されて、頭数を増やしています。
どうして奈良公園の鹿は、他の鹿と区別して天然記念物なのでしょうか。
それは、奈良公園の鹿が神鹿(しんろく)であるとういう、由来にもとづきます。
なぜ鹿の角を切るのか
鹿の角を切るのは、角の先が鋭く、危ないからです。
江戸時代に奈良町奉行の要請を受けて始めたのだそうです。
発情期の雄鹿にとって、角は武器です。
それで町民が怪我をするのを防ぐのと、鹿同士の抗争で鹿が死傷するのを未然に防ぐのが目的です。
昔は町のあちらこちらで鹿の角きりが行われ、それを町民が見学していたのだとか。
角きりの歴史
鹿の角きりは、江戸時代に始められました。
寛文12年(西暦1672年)まで遡るといわれますが、寛文12年(西暦1671年)の11月と書かれた記録もあり、正確なところはわかりませんでした。
江戸時代末期、角きりは旧奈良町の6つの町が、持ち回りで行っていたとあります。
- 餅飯殿町
- 東向町
- 角振町
- 橋本町
- 東寺林町
- 木辻町
角きりの行事以外では麻酔を使います
鹿の角きりは、毎年10月に一般公開されます。
しかし、9月には公園内で、角を切られてしまった雄鹿を見ることができます。
じつは、9月ごろになると角きりが始められます。行事として、10月の3日間だけ一般公開されるのです。
角きりの行事以外で角を切る場合は、麻酔を使ってから角を切ります。
麻酔を使うのは、角を切ることが鹿にとってストレスになるからです。
この時期の鹿の角には血管はなく、神経も通っていないので、痛みや出血はありません。
それでも鹿にとってはストレスなので、麻酔を使うことでストレスをやわらげているのです。
奈良公園内では、なくなってしまった角の付け根を、地面や木にこすり付けている仕草を見ることもできます。
鹿の角は骨じゃない
中に見えているのは骨ではありません。
牛などと違って、鹿の角は骨ではないのです。
これでも皮膚が盛り上がったものだそうです。
人間で言えば爪でしょうか。
最初は皮膚がもりあがってくるので、角の表面にはちゃっんと毛が生えています。
これがとても可愛いので、以前に撮っておいた写真をご覧ください。
触ると温かいんですよ。
嫌がる鹿もいるので、むやみに触らないように気をつけてください。
鹿の角きり 進行表
奈良公園内に張り出されていた、2018年に行われた鹿の角きりの進行表を記録としてここに掲載しておきます。
会場内での注意事項も張り出されていたので、それも掲載しておきます。
読みやすくするために、画像は処理をしてあります。